企業の人々が胡蝶蘭を贈る意味(理由)

企業の達人はなぜ胡蝶蘭を贈るの?

店舗の開店祝い、改装祝い、引っ越し祝いといえば、かつては紅白のテープを巻いた三ツ脚の造花の花輪または生花のスタンド花で飾ったものですが、今では圧倒的な勢いで胡蝶蘭が席巻している観があります。
胡蝶蘭という花は、普通に個人が買ったりもらったりするものではないから、お祝いの店先で観賞させてもらうだけでうれしいものです。
だけどなぜ、こんなにも胡蝶蘭が使われるようになったのでしょう。
単なる流行にしては、あまりにも長すぎるくらい前から、お祝いの店先に胡蝶蘭が行列するのを観ているような気がしますが、いかがでしょう。

開店祝いで飾られている胡蝶蘭をよく観察すると、花輪やスタンド花と同じように会社名などが書かれた立札があり、企業が贈り主であることがわかります。
いかにも、知らない人は知らないけれど、知ってる人だけが知っている、胡蝶蘭特有のなんらかの意味と特別な価値がありそうに思わせるところが、こころにくいかぎりです。
やってみて成功ならばやりつづけ、失敗ならば即やめて次の手をためす、これを徹底できるのが勝ち組企業の達人たちというたとえをきくことがよくあります。
それが本当なら、こんなにも広がりながらますますつづいている胡蝶蘭の贈答には、企業の達人たちが見つけた成功があるはずです。
そこで、取引先企業に毎年少なからぬ胡蝶蘭を贈っている会社の内部を探検してみましょう。

はなやかな花だから贈ったのさというA人事課長

いろいろな花の中でもワンランク上位にあって、イチモク置かれているのがランの花。
ランの中では時代とともにさまざまな花が人気者となる変遷をへて、ランという一つのかたまりでは数十年間の長い期間にわたって突出した人気を博してきました。
デンドロビウム、シンビジウム、オンシジウムなど人気者の多い蘭の中でも、もっとも花が大きく花数が多く、美しさと気高さを誇って華やぐランといえば、胡蝶蘭をおいてほかにありません。
胡蝶蘭だけがもついちじるしい特長は、針金のような細い茎に大ぶりな花列を形作るそのコントラストの妙、豪奢の極みを見せながらしかもきっぱりとした知的な高貴さをそなえているコンビネーションの響き、です。
これらが混沌として華やかさの奥深くに溶けこんで、お祝いの贈り物としての価値をいっそう高めているのです。

これほど魅惑的なあじわいにいろどられた花を、お祝い事の贈答品として選ばないでいられるものでしょうか、いいえいられません、となりますよね。
胡蝶蘭は、いわば、そのもって生まれた高貴な血脈によって、さまざまな開業開設祝い、新装開店祝い、あらゆる移転祝いなど、新しく出発する人々を文字どおり華やかに祝福する贈り物なのです。
皆がみな、胡蝶蘭を贈るのには、実にシンプルで納得できる理由があったのです。
と、上司からの指示で、大事な取引先の新営業所の開店祝いに胡蝶蘭を手配した、人事課長は言いました。

長く咲き続けるかららしいというB企画室長

胡蝶蘭をもらったりお世話をしたりしたことのある人なら、水をやるだけでこの花がどのくらい長く咲き続けてくれるものか、驚いた思い出とともに覚えているのではないでしょうか。
胡蝶蘭の花は、普通の環境であれば開花してから落花するまで短くて1ヶ月、長ければ3ヶ月といわれ、開花期の驚異的な長さには定評があります。
美しく咲き誇る花を贈り物とすることは、贈る側も贈られる側もこころが浮き立ち晴れやかな気分になれる、貴重な媒介を作ったのと同じことです。
もし贈り物としたその花が、たとえば立派な花束で、どんなに高価で豪華だったとしても、数日でしおれて枯れてしまったら悲しいですね。
それに、贈答品としての価値も、疑わしくなってしまうことでしょう。

それに対して胡蝶蘭は平均で約2ヶ月間、端正な姿を乱すことなく整然と咲き続けるわけですから、ラグジュアリーな美しさをこころゆくまで堪能できます。
そのうえ、花持ちが良い分それだけ長く、贈り主の名前が記された木札が飾られ続けるという、ありがたいオマケも付いています。
ですから、贈答品としての価値がますますたかく評価されるのも理解できるというものです。
ということで、花といっても他の花々と違って、格段に長く咲き続ける花だから、社長がみずから選んで決めたらしいよと、企画室長はささやきました。

※関連記事:胡蝶蘭の育て方(花の散った後の育て方もお教えします!)

花言葉が縁起良いからと聞いたよというC総務部長

取引関係のある親しい企業同士のお祝い事で、ほとんどの場合胡蝶蘭が贈り物として利用されるのは、胡蝶蘭特有のゲンをかつぐからです。
贈られた側にしてみれば、ただ見た目がきれいで豪華だからという薄っぺらな理由より、祝いの進物にふさわしい由緒正しい根拠のあった方が、ありがたさも増すものです。
胡蝶蘭は、存在そのものが祝福された植物であり、招福を顕在化したランである、と運命づけられた特別な幸運の花なのです。
胡蝶蘭がもつ、特有のゲン、由緒正しい根拠、運命づけられた幸運とは、花言葉のことです。
胡蝶蘭の花言葉は、「幸福が飛んでくる」です。
起業や開業でも、就任や移転でも、新しいスタートを切る人たちへのハナムケとして、これほどしっくりほっこりはまる贈り物がどこを探せばほかにあるというのでしょうか。

贈答品としての胡蝶蘭には、美しさと品格にもまして、贈り先様の幸せや成功を願う贈り主のあたたかな心が映しだされているのです。
あからさまな実用性一辺倒の什器備品的な物品の贈答品とは、明らかに一線を画す血のかよった人のこころが、そこには感じられます。
この縁起の良い、夢と希望に満ちたありがたい花言葉を骨肉としているからこそ、胡蝶蘭は多くの企業の総務関係者から強い支持を得ているのです。
だから、取引先へのお祝いの品といえばいつも、胡蝶蘭にしているんだと専務から聞いたことがある、と総務部長は語りました。

※関連記事:胡蝶蘭の花言葉

きっと一番高価な花だから贈ったのよというD秘書

胡蝶蘭を贈る機会は、取引先で担当者が役職に就いたとき、事務所を移転したとき、新しく開店したときの順で多いかもしれません。
取引歴の長短、取引額の大小、親密さの深浅、期待度の高低など、さまざまな角度から検討して予算を決めているようです。
胡蝶蘭を贈る機会というのは、いってみれば転がりこんできたビジネスチャンスなわけですから、やりようによってその後の取引に変化が及びますので、胡蝶蘭の選定に安易な判断は禁物です。

贈るからには、贈って良かったとあとから思える胡蝶蘭の選定を、最低でもあとで後悔しない花選びを、こころがけたいものです。
贈り先をこころから喜ばせる良い胡蝶蘭をとどけると、先様から到着のお声がけをいただいたり、ていねいな礼状をちょうだいしたりすることもあると聞きます。
贈るか否かおよび予算はいくらにするかの判断はかなりの上位者がするようですが、胡蝶蘭の選定は花にくわしい担当者レベルにまかせているという企業も多いようです。
会社がなぜ進物を胡蝶蘭にするのかなんてきくまでもないこと、世の中で一番高価な花だからに決まってる、と秘書は言ってから人差し指をくちびるに当てました。

※関連記事:胡蝶蘭の相場について

じつはみんなが贈ってるから贈ったというE社長

胡蝶蘭を贈り物として使うときって、過去現在未来を分析し、先方当方他社のバランスを考え、いろいろな意味を胡蝶蘭に託して贈り主はプレゼントしているわけです。
会社関係のお祝いの贈り物には、ほとんどのケースで白花の胡蝶蘭が一番都合の良い贈り物、つまり万能の贈り物であることに、経営の達人たちは多くの経験をへて気づきました。
もちろん、場合に応じていくぶんかのアレンジが必要ですが、それは何ごとにもついてまわることですから、むしろそのアレンジを楽しめるようになりたいものです。
達人たちは結果として何度も、胡蝶蘭をきっかけとして絆が強まった取引関係の例を体験してきましたから、その事実を高く評価しているのです。

胡蝶蘭は華やかで花持ちがよく、縁起が良くて高級感があります。
無限に近いくらいの種類がある花々の中でも、これほどの好もしい特性をすべてそなえた花はほかにはないでしょう。
お祝い事が発生するたびに、贈り物として什器備品や電化製品や菓子を贈られていた企業では、品物が日常に密着しすぎて感動が深まらず、贈り主のことは印象に残らない傾向にあるようです。
その点、胡蝶蘭は木札に贈り主の社名と氏名を書きこめますから、一度でも見た人の瞼と記憶に焼きつくアドバンテージがあります。
これは、けっして小さなことではなく、ひじょうに魅力的な仕掛けなのです。
付き合いのある会社がみな、お祝いに胡蝶蘭を贈っていることを知って真似をしたら、いい結果がついてきただけなのです、と社長は言って笑いました。

人それぞれの意味づけで胡蝶蘭は贈られ続けている

結局さまざまな胡蝶蘭が、さまざまな意味をこめられて、さまざまなシーンで活用されていることを窺い知ることができます。
胡蝶蘭は、その豪華さでおめでたを祝福し、長い開花期でお祝いを見守り、縁起の良い花言葉で成功を祈願し、圧倒的な高級感で船出をいろどるのです。
そこに息づいているのは、贈り先の幸福を願う贈り主の想いという、日本の心づかいの洗練された輝きです。

すでにお祝いのときには胡蝶蘭を利用しているという人も、これから機会があれば利用してみたいという人も、胡蝶蘭には祝福の贈り物にふさわしい独創的な価値ある意味がたくさんあることを、ご理解していただけたでしょうか。
数々の価値ある意味を秘めて、このうえない祝福の使者となる胡蝶蘭を、大切なビジネスチャンスには必ずご活用ください。

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