胡蝶蘭の相場について

胡蝶蘭の相場を知って総務のスペシャリストに!

お付き合いの長い取引先企業から事務所を移転する案内が届いた、これから取引が大きくなりそうな得意先の担当課長が部長に昇進することになったなど、取引先企業に関連する慶事はその企業数に比例して数多く発生するものです。
このような取引先企業の慶事に臨んで、喜び祝する贈答品として胡蝶蘭を選ぶ会社が、近年ますます増えています。
その証拠に、今では街中を歩いていて竣工ビルの玄関前や、新装オープンした店舗の店先で、贈り主名が書かれた木札を立てて、華やかな胡蝶蘭が飾られている光景に出会わない日がないといえるくらい、たくさんの胡蝶蘭を目にするようになりました。

今では、1年間に流通している胡蝶蘭の数はおよそ400万鉢といわれています。
毎月33万鉢あまりという膨大な数の胡蝶蘭が、祝福の心とともに贈ったり、贈られたりしていることになります。
そうであればこそ、今までは他のかたちでお祝いを贈っていた企業のかたがたも、すでに胡蝶蘭贈答を実施している競合他社にこれ以上差をつけられないためには、今からはお祝いの品に胡蝶蘭を選ぶことが得策といえるのではないでしょうか。

ただ、初めてのかたにとっては胡蝶蘭を贈答しようと決めたものの、そのお祝いにふさわしい胡蝶蘭の色やラッピングにはどんな決まりごとがあるのかないのか、そして何よりいくらくらいの価格のものを贈るべきなのか、あまりにも勝手がわからず、不安だらけのことと思います。
そこでここでは、贈答品としての胡蝶蘭の相場について、何もご存じない未経験者にも、よく承知していると思いこんでいる経験者にも、どなたにもわかりやすく業界の常識をお教えします。
この相場知識を概略おさえておけば、お祝いの贈答品としての胡蝶蘭に関する、総務のスペシャリストになったも同然です。

知らぬが花ではすみません

およそ企業間の贈答に直接関係するような立場の人なら、胡蝶蘭に限らず贈答の品においては、ただ単に贈れば良いというものでないことは直感的にひらめくのではないでしょうか。
自社の企業名を背負って、取引先企業にお祝いを贈るわけですから、どんな些細な不手際もシャットアウトする細大もらさぬ注意が必要です。
お届け日は相手に迷惑のかからないベストの日を選んでいるか、お届け場所の住所や電話番号に勘違いはないか、宛名に失礼な誤字や脱字はないかなど、何度確認してもし過ぎということはありません。
これらのことはもちろん大切ですが、それ以上に決定的なことが、「その時、その場、にもっともふさわしい胡蝶蘭を選んでいるか」ということです。
お祝いの内容や重要度、先方と当方の関係性や位置づけ、贈るものにこめる真剣さや意気ごみなどに応じて、どのレベルの胡蝶蘭を贈るべきなのかの相場観を理解しておかないと、どんな不幸な失敗をしでかしてしまうことになるか、わかったものではありません。

たとえば、新規開店のお祝いに贈られた多数の胡蝶蘭が、店頭に一斉に並べ置かれることは珍しくありません。
競合企業が贈った胡蝶蘭と並んで、自社が贈った胡蝶蘭が明らかに見劣りしていた場合などは、贈らないほうが良かったなんてことにさえ、なりかねません。
胡蝶蘭の相場を知らないということは、ことほどさように恐ろしいものなのです。
企業同士の関係強化を思っての贈答が、むしろ足を引っ張る結果になるなんて悪夢は、絶対にあってはなりません。
贈るからには、あとから振り返ったとき、あれが今日の発展へのきっかけだったな、と思える胡蝶蘭を贈りましょう。
贈り先企業に好印象を残すような強い視覚的影響を与える胡蝶蘭が、自社の贈った胡蝶蘭でなければなりません。
取引先のお祝い事はビジネスチャンス、相場を知らなかったのだから仕方ない、ではすみません。

これがお祝いの条件別にみた胡蝶蘭の相場

胡蝶蘭の相場というものは、まずはじめに、お祝い内容からして企業(団体)に贈るものなのか、 それとも人物(個人)に贈るものなのかという違いがかかわるものなのです。
対象が企業(団体)であれば大きめに、人物(個人)であれば小さめに、が相場といわれます。
もちろん、得意先と当方との関係の強弱によって、おおかたの習慣ができあがっており、企業と人物との大きめ小さめの差は、たいして目立つものではないことがほとんどかもしれません。

つぎに、当該企業同士の取引関係が普通の一般的なものであるか、それとも普通以上の緊密なものであるかという違いがかかわってきます。
一般的であれば小さく、緊密であれば大きく、が相場とされるのはいうまでもありません。
実は、この企業間の取引における関係は、一般的か緊密かによって倍半分ほどの大きな差が生じることがわかっています。
それまでに培ってきた企業間の関係性こそがいかに重要であり、だからこそ大切な贈り物として胡蝶蘭が大きな役割を担っていることがうかがい知れるわけです。

さらに、贈るにあたっての意気ごみが、特別な思いはなく平常心で臨むものなのか、それとも運を賭けて勝負に出るものなのかという違いとなって、最後にかかわることになります。
平常心で臨むなら小さく、勝負に出るなら大きく、が相場となるのは当然です。
そして結局、この平常心か勝負かという最後の思い入れこそが、一番強い影響要因となって胡蝶蘭の価格を決めている企業が多いようです。
しかもこの思い入れというものは、その強さに限界がないかのような様相を呈しますから、力が入ったお祝いとなりますと、相場などまったく無視したものになることもままあります。

以上のような流れで見てきた、胡蝶蘭の価格相場を具体的な数字を示して整理してみますと、意外にこじんまりとした解りやすいものになりますので、贈答胡蝶蘭をご利用の際には、本表をぜひ思い出してご活用ください。

条件別にみる胡蝶蘭の相場表

祝い事の種類 企業間の関係 意気ごみ 相場価格
移転祝い 一般的取引関係 平常心で臨む 1~3万円
開店祝い 勝負に出る 3~5万円
周年祝い 緊密な取引関係 平常心で臨む 3~5万円
上場祝い 勝負に出る 5万円以上
就任祝い 一般的取引関係 平常心で臨む 1~2万円
栄転祝い 勝負に出る 2~4万円
受賞祝い 緊密な取引関係 平常心で臨む 2~4万円
誕生祝い 勝負に出る 4万円以上

ただし祝い事の種類、贈り先、企業間の関係にかかわらず、思い入れが本当に強いときは上限がありません。

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総務なら知っておきたい花とラッピングのタブー

花の色とラッピングの色について、以下のことがいわれています。
新築・落成・移転など建物に関係するお祝いには、火災をイメージさせることから、赤やピンク系の花色もラッピングも避けたほうが無難です。
同じよに、開店・開業・開院など事業に関するお祝いには、赤字をイメージさせることから、赤やピンク系の花色もラッピングも避けたほうが無難です。
現在では、このようなことにこだわりをもつかたがたは著しく減少しましたが、だからといってわざわざ危険を冒す価値はないでしょう。
もっとも、贈り先様が明らかに赤色またはピンク色をお好みで、赤色やピンク色を贈ることが喜んでいただけることと判っているときは、迷わずお好み色を贈りましょう。

葬儀や法事でご利用する場合は、花色は白色、ラッピングはグレーが定番です。
ただし、これも近頃では、生前ご本人様がお好きだった色を選んだり、多少とも明るくしたいということで上品な紫系を選んだりされるかたが増えつつあるようです。

お祝いの種類別にお届け日のタブーも

お届け日について、悩んだり誤解したりしているかたがたも少なからずいるようですので、ここで整理しておくこともまんざらムダではないかもしれません。
お祝い事に対する胡蝶蘭の贈答は、原則、早ければ早いほどよろしいです。
早く届いた贈り物ほど、強い印象を与えますから、贈答の効果が高まります。
もっとも、お祝いの日がずっと先の話であったり、移転や開店など場所とともに日にちがきっかり固まっているお祝いの場合は、当然この限りではありません。

特に、開店・開業・開院などオープンのお祝いは、当日は来館するお客様の対応で忙しくもあり、花を飾り付けるという裏方作業をお客様に見られないためにも、前日にお届けするのが鉄則です。
それに対して、移転のお祝いや、就任・昇進など人事関係のお祝いは、当日または翌日以降、が一般的です。
移転の場合は、前日に届けるとは旧住所に届けることであり、先様に新住所へ転送させることになりますから、失礼にあたります。
また、当日も整理と後片付けでごった返していることが想像される場合は、きれいに整頓された翌日以降でも失礼にあたりません。
人事関係の場合は、前日まで先様が前任者と引継ぎなどを行っている可能性があり、そんな時に届いてしまったら前任者に無礼となることで、先様に迷惑をかけてしまうことになるからです。
新しい役職が板について、どっしり落ち着いたころに贈っても失礼にはなりません。

贈ってはいけない日がある?

占いや縁起というものを、信じないまでも気にされる人は、今でも結構いるものです。
明治維新以降、行政府ぐるみで何度か、迷信であるとして廃止しようとしたにもかかわらず、いまだに公営ギャンブルの予想紙や、結婚や葬儀の日取りなどで利用されている六曜(りくよう・ろくよう)はその典型かもしれません。
六曜とは、先勝、友引、先負、仏滅、大安、赤口のくりかえしで、日々を6日周期で区分する、カレンダーや手帳で見かけることのある、アレです。
いかにも、明らかな意味を含んでいるように見えるのは、近年になって作為的になされた当て字に変更されてしまっているからです。
字づらと、冠婚葬祭での使われ方から、仏教からきた縁起と思いこんでいる人も少なからずいるようですが、故意にそのような文字にすり替えた結果であって、仏教とはまったく関係のないものです。

そうではありますが、世間の習慣に親しみすぎた年配者の中には、いまでもって慶事をするならこれらの日に、法事をやるならあれらの日に、とこだわりを持つかたがたがいるのは事実です。
贈り主にはこだわりがないのに、お届け先のほうで気にされる可能性がある場合は、微妙にちょっと悩まされます。
Wi-Fi通信の時代に、迷信に気をつかうのも滑稽ではありますが、これも総務としてのコヤシと思い、知識の引き出しに入れておきましょう。

慶事の贈り物をするにあたっては、その吉凶が「先勝と先負」、「友引と赤口」、「大安と仏滅」とで真逆のセットになっています。
先勝(せんがち)は午前が吉で、先負(せんまけ)は午後が吉です。
友引(ともびき)は正午以外すべてが吉で、赤口(しゃっく)は正午のみが吉です。
大安(たいあん)は終日が吉で、仏滅(ぶつめつ)は終日吉がありません。
ただし、「仏滅」とは本来「物滅」であり、さらにその源は「虚亡」であって、すべてが虚しく亡んで新らしく始まる日として、ものごとを始めるには大安よりも縁起が良いとの解釈もある日です。
もし、贈り主側もしくは贈り先側に、気にされる人が居るようでしたら、それぞれの日の特徴を知ったうえでお届けするのが良いでしょう。